ナショナルジオグラフィック日本語版サイト、コロナ後遺症の「倦怠感」、運動していい人とダメな人の違いとは(2023.05.03)の記事の要点は以下の通りです。
・新型コロナ後遺症の症状の1つに「運動後(労作後)倦怠感」(PEM)がある。
・PEMは、肉体的、精神的、感情的な負荷によって、倦怠感などの症状が著しく悪化したり、新たに出てきたりするもの。
・PEMには生理的な機能低下が関わっていることが明らかになりつつある。
・米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院の医師デビッド・シストローム氏の研究が示唆しているのは自律神経系の機能不全。自律神経系は呼吸や循環などの機能を制御し、血液や酸素を体に行き渡らせている。氏は、ミトコンドリア(細胞の中でエネルギーを作り出す場所)が酸素を正しく利用できていない可能性も指摘している。いずれも、体の回復力が低下することにつながる。
・PEMは無理に負荷をかけ続けることによって症状が長期的に悪化することはよく知られている。
・どうすればよいのか?問いの答えは、負荷のかかる活動と安静を繰り返すことで日常の活動量を調整する「ペーシング」にある。
・自律神経系を回復させるための特別なリハビリプログラム(患者は横になり、呼吸法によって副交感神経を優位にして、一連の緩やかな動作をゆっくり行う。その後、数カ月かけて座位や立位でのエクササイズへと移行していく)で、3カ月後には、ほとんどの参加者の疲労感が半減し、活動への耐性が倍増しているという。
今回の記事のポイントは、PEMの原因は「生理的な機能低下、自律神経系の機能不全」と思います。
これまで、新型コロナ後遺症と思われる患者様に鍼治療を継続すると、症状が改善してくことが経験上多くありましたが、何故なのかは不明でした。
前々から東洋医学研究所グループの先生方の意見の中に、臨床で新型コロナ後遺症の症状?を診ると、それは生理的な機能低下、特に自律神経系の機能不全ではないのか?という意見がありました。今回の記事はその裏付けになるものと考えます。
そして、私の師匠、黒野保三先生の筆頭論文(2011)では胸部中央にある経穴に筋膜上圧刺激という鍼刺激をすると心臓副交感神経が亢進することを証明した論文をはじめ、鍼治療が心臓自律神経に影響を与えている論文をいくつか提示しています。
上記のことから、記事と論文、臨床上の経験を安易に結びつけることはどうかという意見もありますが、筋膜上鍼刺激で生理的な機能低下、特に自律神経系の機能不全が改善され、結果として症状か改善するのではないかという可能性が出てきました。
新型コロナ後遺症の症状をはじめ、不定愁訴などでお困りの際は、継続しての鍼治療が効果的です。是非、ご家族ご友人等も含めご相談頂きたくご案内申しあげます。
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二葉鍼灸院
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